最近は多くのローコスト住宅メーカーがコスト削減や合理化を図る為、予め提案プランを複数用意しておき、そこから選択していくセミオーダー型の「規格住宅」を販売しています。ですが、どうせ建てるなら自由設計の注文住宅とお考えの方も多い筈。
ローコスト住宅は価格を抑える為に、色々な部分でコストダウンを図っています。それは「間取り設計」も当てはまります。例えば高級注文住宅なら本職のプロ設計士が図面を引いてくれますが、ローコスト住宅の場合は担当の営業マンが設計図を書く事も珍しくありません。設計素人の営業マンが書いているケースが多い訳ですから、ネット上で阿鼻叫喚、ローコスト住宅の間取りで「失敗した」と声を挙げる人が多い理由も頷けますよね。
本ページでは、ローコスト住宅で新築をする時に注意したい「ローコスト住宅にありがちな間取りの失敗例」とその改善策、また「ローコスト住宅でも失敗しない間取りのテクニック」などをまとめたいと思います。
クリックできる目次
ローコスト住宅にありがちな間取りの失敗例
大手ハウスメーカーは専門の設計士が設計図を書いてくれますが、ローコスト住宅メーカーの場合は担当の営業マンが兼任する事も珍しくありません。過去の事例などから提案プランを用意する形ですが、ローコスト住宅にありがちな失敗例としては、設計の知識が乏しい営業マンが施主の要望をそのまま反映して、間取りがめちゃくちゃになってしまうパターンです。特に多い失敗例を以下にまとめました。
ローコスト住宅の間取り 生活動線の失敗例
ローコスト住宅の間取りの失敗例で一番多いのが「生活動線の失敗」です。生活動線とは、リビングやキッチン、寝室や洗面所、トイレやバルコニー、ウォークインクローゼットに至るまで、家の中で移動する際の「線」の事。これを考慮しないまま家を建ててしまうと、大失敗の間取りになってしまう可能性が高いです。例えば、生活動線上で何度も重なったり、何度も曲がらなければならないような間取りはかなりストレスに感じてしまうでしょう。
ローコスト住宅で新築した人の中では、このような失敗例が後を絶ちません。もっと具体的に言えば、洗濯機が1階にあり、3階のバルコニーに洗濯物を干して、1階の収納スペースに片づけるような間取り設計は一番最悪です。洗濯一つとっても、何度も家の中を移動しなければならなかったり、無駄に上下移動を求められるような間取りにしてしまうと、その家に暮らす限りずっとストレスを感じながら生活する事になります。せっかくのマイホームなのに、こんな失敗はしたくないですよね。生活動線は極力シンプル且つ、移動距離が短い方が暮らす上で便利です。
廊下や階段のデッドスペースを活用する
ローコスト住宅で間取り設計を考える場合に注意したいのが、生活動線を無視した設計にしない事です。大手ハウスメーカーのように専属の設計士がいれば安心出来ますが、人件費もカットしているローコスト住宅メーカーの場合、施主の希望だけを優先して生活動線を全く考慮しないまま間取り図を完成させてしまうようなケースも多いようです。間取りを考える際は、どのような動線で家の中を移動するのか、図面に直接「線」を引いて考えるのが一番イメージし易いです。
また、マイホームの脇役的な存在となる「廊下」や「階段」は生活動線を考える上で重要な箇所になります。近年は廊下自体を無くして、その分リビングを広くする間取りを採用する人も増えています。その場合はリビングから直接2階に昇る「リビング階段」を採用する必要が出て来ます。「吹き抜け」と合わせて開放的な空間とする間取りも人気のようですが、リビング階段は冷暖房効率が著しく低下したり、1階の音や料理の匂いがストレートに2階に届くなどのデメリットもあるので注意が必要です。
廊下は基本的に贅沢な空間であり、廊下が広い家は豪華に見えるなどのメリットもありますが、デッドスペースになり易い場所でもあります。もし廊下を採用するなら、廊下に壁面収納を採用してしまうのも有効かもしれません。また、階段の下部分に収納スペースを確保したり、ペットスペースを確保するのも上手な空間利用方法です。天井がやや低くはなりますが、トイレを設置してしまうのも狭小地の場合はアリかも。他にもデスクやノートパソコンを置いて書斎スペースにしたり、完全な趣味部屋にしたり。階段下のスペースは用途も様々です。注文住宅の醍醐味は設計の自由度ですが、あまりカスタマイズをし過ぎてしまうと生活動線が崩れてしまうリスクもあります。デッドスペースの有効利用などで設計の自由度を楽しみ、生活動線の部分は崩さないような設計を心掛ければ、ローコスト住宅の間取りで失敗するリスクを軽減する事が出来るでしょう。
ローコスト住宅の間取り リビングの失敗例
家族の集まる家の中心となる「リビング」はマイホーム計画をされる上で最初にイメージされる場所ではないでしょうか。このリビングの間取りで失敗をしてしまうと、マイホーム計画全てが失敗するのと同義かもしれませんね。家の中心になる場所だからこそ、リビングの失敗は避けたいところです。
リビングに吹き抜けや天井高な間取りデザインを採用する人が近年増えてますよね。特に吹き抜け空間は「採光」を取り易いですし、開放的な空間を演出する事が出来るので「1階リビングと2階リビングの良い所獲り」のようなアイデアだと思います。但し、吹き抜けを採用する場合に注意して頂きたいのは下記の2点。
・家全体の総面積が減る
吹き抜けを採用するという事は、本来あるべき2階の部屋を消去するのと同じ事です。家全体の総面積が減ってしまうので、居住スペースがそれだけ狭くなる事を認識する必要があります。解放的なリビングか、2階にもう1部屋追加出来るスペースか、天秤に掛けて良く検討をする必要があるでしょう。
・冷暖房効率が著しく下がる
吹き抜けのあるリビングを採用すると、開放的なデザインになりますが、天井が高くなる訳ですからそれだけ冷暖房効率が著しく下がる事にもなります。また断熱性能が低い住宅で吹き抜けを採用してしまうと、「夏は暑く冬は寒い」環境のリビングになってしまいます。家族の集まるリビングが暑かったり寒かったりしたら居心地の悪い場所になってしまいます。もし吹き抜けを採用するなら、断熱性能や気密性能は十分に強化する必要があると考えるようにしましょう。
リビングにダウンフロアを配置する間取りはホテルのロビーみたいで洗練された印象を与えてくれますが、バリアフリーとは真逆の考え方になります。もしご家族に高齢の方や足の不自由な方がいらっしゃる場合は避けた方が良いデザインでしょう。車椅子が必要になった場合に「何故ダウンフロアを採用してしまったのか…」と後悔する事になりかねません。基本的に「機能性とデザイン性は両立しないもの」と考えるべきです。高級注文住宅のモデルハウスなどではダウンフロアが多様されていますが、あれは「カッコよく見せる為」だけで、機能性の事は全く考慮されていません。長く暮らす事になるマイホームの設計ではデザイン性も大切ですが、バリアフリーなどの機能性を優先した方が失敗も少ないでしょう。
予め間取り図に配置予定の家具を書き込む
リビングの間取りで気を付けたい事は、奇抜なデザインを優先するよりも、家族が自然と集まるような居心地の良い空間と動線を考える事です。あまりに広くし過ぎると、他の部屋が狭くなったり収納が少なくなったりもするので、やはりバランス感覚は大切ですね。また設計の段階で注意しておきたいのが家具の配置も考慮しておく事です。リビングの広さに対して大き過ぎるソファなどを設置してしまうと部屋が狭く感じてしまいますし、通行の妨げになってしまいます。もし大型の家具を設置する予定なら、リビングの間取り図に家具のサイズと設置場所を直接書き込んでみましょう。これだけでかなりイメージが湧くと思います。
1階リビングと2階リビングはどっちがおすすめ?
1階リビングと2階リビング、どちらが良いのか。これは家づくりにおける永遠のテーマなのではないでしょうか。リビングは家族が集まる家の中心となる場所であり、寛ぎの空間でもあります。家の中で最も滞在時間の多い場所になると思うので、2階に配置すべきか1階に配置すべきかで悩む方も多いと思います。それぞれのメリットとデメリットから考えてみましょう。
1階リビングのメリットとデメリット
・子供の出入りを確認し易い
・庭や縁側があれば開放感を得られる
・人目が気になりカーテンを開けられない
広い土地が確保出来て、一通りの多い道路に面していない場合は、基本的には1階リビングが主流です。1階リビングの最大のメリットとしては、食品など買い物をした際に「2階に昇る必要がない」のが大きいですね。足腰が弱ってしまう老後に、重たい荷物を持って2階に昇るのは大変ですから。生涯暮らすマイホームで考えた場合、1階リビングを基本に考える方が多いのではないでしょうか。また1階リビングは来客時にスムーズに対応出来ますし、お子様が居る家庭の場合は、家の出入りが分かり易いなどのメリットもあります。土地に余裕があって庭も用意出来るなら、リビングから見えるガーデニングを楽しむ事も出来そうです。
逆に広い土地の確保が難しい都市圏などでは、1階リビングにする事で、日当たりが悪かったり、風通しが悪かったりなども懸念されますよね。また、人通りの多い道路に面している場合は、人目が気になってカーテンを開ける事すらままなりません。どんなに大開口の開放的なリビングをつくっても、これでは意味がありませんよね。
結論から言えば、「広い土地を確保」出来て、道路に面していない等「人目が気にならない」場合は、1階リビングに配置するのが良いのではないでしょうか。
2階リビングのメリットとデメリット
・人目を気にせずカーテンを開けられる
・ルーフバルコニーと繋げる事で開放感を得られる
・夏は熱が篭り易い
・子供の出入りを把握し難い
もしマイホームを建てる予定の土地が狭く、人通りの多い道路に面していたり、住宅密集地で日当たりが悪そうなイメージをお持ちなら「2階リビング」という選択肢も検討に加えておきたいですね。2階リビングは1階リビングに比べて「日当たりが良い」「風通しが良い」「人の目が気にならない」などメリットが案外多く、近年は採用する人が増えて来ました。2階リビングから段差無く繋がるルーフバルコニーなどを設置すれば、開放的な間取りを実現する事も可能です。
その反面、やはり大きなデメリットは買い物などの荷物を毎回2階へ運ぶ必要がある事。若いうちは気にならないかもしれませんが、高齢になってからはかなり大きなデメリットになると思います。またリビングに設置する家具や家電は大型のものが多いので、搬入がとても大変です。冷蔵庫などの大型家電を新調する際には、クレーン車をチャーターする必要が生じる場合もあるので注意が必要です。また、お子様が居る場合は家の出入りが分かりづらいなどのデメリットも気になるでしょう。家族が集まる筈のリビングが、家族が集まりづらい場所になってしまう懸念も。
2階リビングはデメリット部分も気になりますが、1階リビングでは味わう事の出来ない「空間のフル活用」や「人目を気にする事なく寛げるリビングの実現」など、メリットも大きいと思います。老後の住まいは別途考えるつもりの人や、子供無し夫婦の方などは「非日常感」を演出する事の出来る2階リビングも検討してみては如何でしょうか。
1階リビングと2階リビングで悩んでいる方も、色んなハウスメーカーの提案プランを見ておけば、きっと理想の間取りと出会う事が出来ます。ローコスト住宅で失敗・後悔する人が多い理由は、単純に「比較検討が足りない」からです。
まずはライフルホームズのカタログ一括請求サービスで色々なハウスメーカーの無料カタログを入手してみましょう。カタログの中に気に入ったアイデアがあったら、それを本命のローコスト住宅メーカーに見せて「こういう風にしたい」と施主側から提案してみましょう。理想のマイホームへ一気に近付く事が出来ます。
ローコスト住宅の間取り 水回りの失敗例
家事動線と大きく密接する関係を持つのが「水回り」の配置です。「食事」「洗濯」「掃除」「片づけ」など家事をよりスムーズに行う為にどのような配置ベストなのかを良く考える必要があります。また、水回りで気を付けたいのがトイレやお風呂の位置です。これはネット上でも多くの失敗談が報告に挙がっている部分でもあります。
これは3階建て住宅で良くある失敗例ですね。2階に水回りを集中するアイデアは良いのですが、1階に洗面台やお風呂が無い間取りの場合、このようなデメリットもあるという事を考えておかなければなりません。また、新型コロナウイルスの影響もあって、1階に手洗いやうがいが出来る洗面台の配置は新しい生活様式の必須事項になります。
家事動線はかなり重要な要素になるので注意が必要です。例えばキッチンと洗濯機のフロアを別のフロアにしてしまったら悲惨です。料理や洗い物をしながら洗濯ものを回すといった「ながら家事」を行う事が出来ずに、家事の効率が一気に悪くなるので、このような間取り設計は出来る限り避けるようにしましょう。
例えば夜中にトイレへ行きたくて目が覚めた場合に、2階の寝室から1階へ移動しなければならないような生活動線だと移動が大変です。移動が多いせいで夜中に完全に目が覚めてしまい再度眠れなくなってしまったり、寝惚けているので階段の昇り降りで転倒してしまう危険もあります。各フロアにトイレを設置するのがベストですが、ローコスト住宅の場合は追加費用が必要なケースが多いので、予算をケチってしまい後から後悔するケースが多いようです。
これは本当に気を付けた方が良いでしょう。リビングからドア1枚を挟んでトイレを配置してしまうと、音が気になって仕方ないと思います。食事中も気になりますし、リビングでくつろいでいる時も気になります。トイレに入る側も、リビングに居る側も嫌な気持ちになると思います。来客時も困りますよね。とにかくこれは最悪の間取りなので、絶対にリビングの直接隣にトイレを配置しないよう気を付けましょう。
これも本当に多く挙がっている失敗例ですね。お風呂に窓を設置しなくて後悔している人は相当多いようです。お風呂がカビだらけになってしまっては、せっかくの新築が台無しです。換気状況を良く考えるようにしたいですね。また、お風呂に窓を設置するなら気を付けたいのが位置です。例えば人通りの多い道路に面した場所にお風呂と窓を設置してしまうと、お風呂が丸見えになってしまうケースもありますよね。特にお風呂の配置場所は周りの環境も配慮した上で決めた方が良いでしょう。
水回りは家の裏側に固めて配置が基本
家事動線、生活動線の中心となるのが「水回り」です。キッチンやお風呂、トイレや洗面台などは基本的には「まとめて配置」するのが失敗しない為のコツです。特にキッチンや洗濯機、お風呂などの水回りは一箇所にまとまっていると家事動線、生活動線も便利になります。生活し易いだけではなく、配管工事や設備の取り付けも簡単になるのでコスト削減にも繋がります。
また水回りは出来る限り、玄関の反対側に設置するようにしましょう。住宅の玄関側は日当たりが良い環境の場合が多いので、リビングなどの居住スペースを玄関側に置き、水回りを家の裏側に設置する事で、給湯器や各種メーター類などを玄関側に置く必要が無くなります。玄関側をスッキリさせる為にもこのような配置にするのが好ましいです。
またトイレの配置に関しては、リビングなどの居住スペースや食事をするダイニングとは離すのが基本ですが、寝室から離し過ぎると利便性が悪くなるので要注意。予算が許すなら各フロアに設置するのが望ましいですね。
ローコスト住宅の間取り コンセントの失敗例
マイホーム計画を進める際に、軽視してしまいがちなコンセントの配置。後から「失敗した」「もっと増やせば良かった」と後悔の声が後を絶ちません。コンセントを甘く見てしまうと、あなたのマイホーム計画は失敗に終わってしまうかもしれません。
近年は常時使用する家電製品も増加していますので、コンセントの数が少ないとタコ足配線などを余儀なくされてしまうケースもあります。そうなると見栄えが悪いですし、埃などでショートして火事の原因になってしまう可能性もあります。
コンセント配置で失敗しないコツは「各部屋で使用予定の家電を想定」する事と、「コンセントの高さを想定」する事です。例えば寝室で4つの家電を使用する予定なら、コンセントの数は5~6口用意するのが望ましいです。電源の数は必ず余裕を持たせるようにしましょう。暮らして行く上で家電の数は増えるでしょうし、掃除機を使用(充電)したい等の想定外の使用にも対応すべきです。
バリアフリー考慮ならコンセント位置は高めに設定
「設置数」の他にコンセント配置で悩ましいのが「高さ」の設定です。一般的には下記の高さを標準の場合が多いです。
コンセントの用途 | 平均的な高さ |
---|---|
エアコン | 180㎝~200㎝ |
洗濯機 | 105㎝~110㎝ |
デスク用 | 70㎝~90㎝ |
その他各部屋 | 25㎝ |
バリアフリー考慮の場合 | 40㎝~45㎝ |
一般的にコンセントは足元25㎝の高さに設置される事が多いですが、バリアフリー住宅を目指すなら少し高めの位置に設置する事も考えるべきかもしれませんね。コンセントの数を増やすとそれだけ初期費用が掛かってしまいますが、あまりケチらずに余裕を持って配置するようにしましょう。特にローコスト住宅で新築した人が多く「失敗した」と声を挙げている項目なので要注意です。
ローコスト住宅の間取り 収納の失敗例
30年前に「建設省住宅局」が、現在は「読売新聞広告局」が「住まいの不満度調査」を調査しています。結果は以下の通りです。
2位:遮音性や遮熱性
3位:いたみ具合
4位:キッチン設備や広さ
5位:間取り
2位:トータルの広さ
3位:遮音性
4位:キッチン設備の広さ
5位:浴室、洗面、トイレの広さ
非常に興味深い結果ですね。30年前と現在では工法や構造が替わり住宅性能は著しく向上しましたが、家に対する不満で不動の1位は「収納スペース」。時代は変われども、同じ不満を抱え続けている事になります。マイホームを新築して一番不満に感じている人が多いのが「収納スペース」である以上、これを無視しては理想のマイホームづくりを実現する事は出来ません。慎重に考えるべき項目です。
収納スペースの確保策として、小屋根裏を利用するタイプがありますが、ハシゴを使用して昇り降りするような収納スペースはおすすめ出来ません。荷物を持ってハシゴの昇り降りをするのは危険ですし、高齢者の場合は転落事故などが起きてしまう可能性もあります。収納スペースをつくる場合は、コストは掛かりますが固定階段タイプのものを選択するようにしましょう。利便性が段違いに良くなります。
また近年では※天井高140㎝に抑える収納空間を提案プランに盛り込むハウスメーカーも増えていますが、こちらも出来ればアクセスし易い場所に設置するのが好ましいでしょう。収納スペースへのアクセスを良くする事で、何十年も仕舞ったままの死蔵品などを減らす事が出来ますし、効率良く収納スペースを活用する事が出来るようになります。
壁面収納のつくり過ぎに気を付けよう
収納スペースを確保する為に部屋の壁一面をクローゼットにする壁面収納は採用する人も多いですが、これも悪戯に増やし過ぎると後悔する事になります。収納スペースを開ける為のスペースが多く必要になりますし、部屋の殆どの面が収納クローゼットでは、家具や家電を配置する事が出来ずに困ってしまうケースも出てきます。壁面収納を採用する場合は、1部屋に1面のみ。それ以上は増やさない方が無難です。
ローコスト二世帯住宅や平屋の間取り失敗例
ローコスト住宅で二世帯住宅や平屋住宅を建てようとお考えの方も多いと思います。平屋住宅や二世帯住宅は普通の2階建て住宅と違って、気をつけなくてはならないポイントも多く存在します。ちなみに平屋住宅に関しては《ローコスト住宅で新築するなら平屋が断然おすすめな理由》で詳しく書いてあるので、良ければ覗いてみて下さい。
二世帯住宅の場合、一番気を付けたいのが「遮音性」です。完全同居型の二世帯住宅も、玄関を完全に分けるタイプの二世帯住宅も、やはり気になるのは《生活音》です。両親世帯と子供世帯で仲が悪くなってしまう可能性もあるので、ローコスト住宅で二世帯住宅をお考えの方は特に注意しましょう。ここでは玄関を完全に分けるタイプの二世帯住宅の失敗談を見てみたいと思います。
1階と2階分離型の二世帯住宅で多いのが1階に両親夫婦、2階に子供夫婦の割り当てです。高齢者は階段の昇り降りが大変なので、足腰の負担を考えての割り当てですが、実は「二階の足音がうるさくて眠れない」などの不満が多く聞かれます。特に高齢者と若い世帯とでは生活リズムが異なる場合が多いので、就寝後に足音がうるさくて気になってしまう…といったケースも多いようです。だからといって、1階と2階の割り当てを変えるのは考えものです。毎日階段の昇り降りをするのは高齢者には相当な負担になるからです。解決策としては、消音効果のある断熱材を採用する事ですが、あまり大きな効果は望めません。おすすめなのは、1階と2階の間に天井高140㎝以下の収納スペースを確保する等、空間をつくってしまう事です。費用こそ掛かりますが、収納の問題も同時に解決出来るので検討してみては如何でしょう。
縦割り型の完全分離型の二世帯住宅は足音などの《遮音性》を大きく改善する事が出来るのですが、双方共に階段が必要になるのでデッドスペースが増える事になります。余程広い延床面積にしない限りは、広々としたリビングを実現するのは難しいでしょう。ハッキリ言うと「これなら賃貸と変わらない」といった後悔をされる方も多いようですよ。また高齢夫婦にとっても階段の多い家は相当な負担に感じる事になると思います。終の住処として二世帯住宅を考えるなら、縦割完全分離型住宅はあまりおすすめ出来ません。こちらはどちらかというと賃貸併用住宅としての活用の方が向いているように感じます。
ローコスト住宅で二世帯住宅を建てる場合の注意点
ローコスト住宅で二世帯住宅を建てる場合に気を付けたい事としては、施工実績やノウハウがあるかどうかが重要です。一般的な二階建て住宅はどこのハウスメーカーでも施工実績があるので、ノウハウを活かした工法や構造、提案プランを持っていますが、二世帯住宅の場合は施工実績に乏しいところの場合、思わぬ失敗を招いてしまう可能性があります。特にローコスト住宅の場合は建材などの原価部分でコスト削減を行っているので、遮音性に対して無頓着な会社が多いのも事実。
では、どこのローコスト住宅メーカーが「二世帯住宅」が得意なのでしょうか。簡単な見分け方としては「二世帯住宅専門の商品や提案プラン」を用意しているかどうかです。二世帯住宅専門のプランを用意している所は、基本的に施工実績も多い傾向にあります。遮音性の問題であったり、1階だけバリアフリーにする等の応用力も持っていたりします。
「ライフルホームズ」なら、人気のテーマ「二世帯住宅のカタログ一括請求」が出来ます。「二世帯住宅」が得意なハウスメーカーとして登録されている訳ですから、ここで探すのが一番の近道。ローコスト住宅で二世帯住宅を検討されている方は、是非利用してみては如何でしょう。
ローコスト住宅でも失敗しない間取りテクニック
様々な失敗談、失敗例を見て来ましたが、ここからはローコスト住宅で特に失敗しない為のコツや間取りテクニックをご紹介したいと思います。そんなに難しい事ではありませんので、これから間取りを考える方は参考にして頂けましたら幸いです。
希望の間取り条件に優先順位を付ける
間取り設計で失敗しない為のコツとして、まず最初にやって頂きたい事は現在お住まいの住居の「満足しているところ」と「不満に感じているところ」を箇条書きにしてみる事です。
・お風呂が広い
・トイレの広さが丁度良い
・キッチンが使いにくい
・収納が少ない
・コンセントの数が少ない
上記のように「満足しているところ」と「不満なところ」を箇条書きにする事で、新しくマイホームを建てるならどんな家にしたいかが見えて来ると思います。これが終わったら、次は改善したい部分に「優先順位」を付けてみましょう。
勿論、現在の住居で不満に感じている部分全てを改善出来れば最高ですが、ローコスト住宅で新築する場合は何かを犠牲にしなければ予算内に収まらないケースも出て来ます。後から慌ててコストカットを行うよりも、事前に「優先順位」を付けておけば、予算オーバーした場合に何をカットすべきかを冷静に判断する事が出来ると思います。施主側が「絶対に譲れない間取り条件」と「諦めても仕方ない間取り条件」を事前に考えておけば、担当の営業マンや設計士もプランを立て易くなるので、理想のマイホームに仕上がる可能性が高まると思います。
お金を掛けるべきところは掛ける
ローコスト住宅で失敗する人の多くは何から何まで費用ばかりを気にして、標準仕様のまま家を建ててしまい「建売と何ら変わらない家に仕上がってしまった…」と後悔している人が多いように感じます。確かにローコスト住宅で検討するなら価格に拘るのは勿論ですが、自分がこんな家をつくりたいと考える「優先順位の高いもの」に関しては費用を気にせず拘るべきです。ここを中途半端にしてしまうと、注文住宅で新築する意味を失ってしまいます。お金を掛けるべきところはお金を掛け、そうではない部分は節約する。メリハリを付ける事で予算内で理想的なマイホームを実現する事に近付けると思います。
1階と2階の床面積を同じにすると経済的
ローコスト住宅で間取り設計を考えるなら、出来るだけ1階と2階の床面積を同じにする事を考えるようにしましょう。凹凸の多い家は手間も多く掛かるので原価や労務費もそれだけ多く掛かってしまいます。基本は四角形の家をイメージして間取り設計を考えるようにすれば、コストを大幅に引き下げる事が出来ると思います。
吹き抜けより折り上げ天井で立体感を演出
大手ハウスメーカーは近年、競って天井高の間取りを採用していますね。天井の高い間取りは、ハイドアタイプの建具と組み合わせる事で、豪華なイメージを印象付ける事が出来ます。但し、ローコスト住宅の主流は木造住宅なので、天井高の間取りや大空間の間取りはあまり得意分野ではありません。そこで採用したいのが、リビング空間のみ天井を高くする「折り上げ天井」です。天井の低い部分と高い部分のメリハリをつくる事で、家の中に立体感が生まれます。折り上げ天井は吹き抜け空間に比べて冷暖房効率も悪くはないので、省エネ性も十分考慮する事が出来ます。初期費用こそ掛かりますが、リビングに変化が欲しいとお考えの方は検討してみては如何でしょう。
大空間の間取りなら間仕切りの採用も考える
間仕切りでキッチリ部屋を区切ってしまうと、プライバシーを確保する事が出来ますが、部屋に圧迫感を感じてしまいます。近年はリビングに間仕切りを設けない大空間の間取りが人気ですが、時にはリビングとダイニングを分けたくなる時もあると思います。その際に役立つのが「引き戸タイプ」の間仕切りです。引き戸があれば必要に応じて空間を仕切る事が出来ますし、スクリーンタイプのものや格子状のものなら圧迫感を軽減する事も出来ます。常に空けておけば大空間リビングを実現出来ますし、必要に応じて引き戸を閉める事で冷暖房の効率化も実現出来ます。
回遊動線の採用も考える
間取り設計の世界では「回遊動線」という考え方も存在します。回遊動線とは、部屋に2カ所以上の出入り口をつくり、家の中を回遊出来るような動線で設計された間取りの事です。例えば寝室とバルコニーとウォークインクローゼットに回遊動線」を採用すれば、バルコニーの洗濯物を直接ウォークイングローゼットに収納する事が出来ますし、寝室からウォークインクローゼットにアクセスする事も出来ます。水回り部分では、キッチンとリビング、洗濯機置き場などを回遊出来る動線を取り入れれば家事動線のショートカットに役立てる事も出来ます。
段差無しの中庭やルーフバルコニーを採用
中庭やルーフバルコニーなどは居住スペースと「段差なく繋げる」事で、開放感を演出する事が出来ます。屋根のあるルーフバルコニーは完全に外という訳ではありませんが、家の中と外の境界線が曖昧になる不思議な空間。段差を無くす事でリゾートホテルのような開放感を演出する事が出来るのでおすすめの手法です。また1階に中庭を設置し、これもリビングから段差無く繋げる事で、家の中と外の境界線が曖昧になる非日常な空間を演出する事も出来ます。もし予算に余裕があるなら検討してみては如何でしょうか。
ローコスト住宅間取りのテクニック まとめ
上記に挙げた様々な間取りのアイデアやテクニックは、基本的には大手ハウスメーカーが実際に採用している間取りのアイデアです。ローコスト住宅で理想のマイホームを実現する為に絶対にやって欲しい事の一つが「大手ハウスメーカーの真似をする」事。
やはり大手ハウスメーカーは間取りの提案も豊富で、高級感を出す見せ方や洗練されたデザイン性、真似したい造作などアイデアの宝庫です。実はこれらのアイデアはローコスト住宅でも十分実現可能なんですよね。大手ハウスメーカーが採用しているようなデザイン性や間取りのアイデアは、どんどん吸収して自分の家づくりに活かすようにしましょう。そうする事で、価格が安くても高級注文住宅に負けない立派なマイホームを目指す事が出来ると思います。
大手ハウスメーカーから様々なアイデアを引き出す為には、まずは情報収集が必要ですよね。でも大手ハウスメーカーに直接問い合わせたり、住宅展示場へ足を運んだりすると…「あなたの収入じゃ無理です」なんて言われてしまう可能性も。
だったら「カタログ一括請求サービス」を利用してみては如何でしょう。ライフルホームズなら、ローコスト住宅も大手ハウスメーカーも一度の入力でまとめてカタログを入手する事が出来るので、便利で早いので超おすすめです。
ライフルホームズなら簡単3ステップで複数のハウスメーカーから無料カタログを入手する事が出来ます。
もし既にハウスメーカーと間取り設計を進めていて「この間取りはしっくり来ない」と感じているのなら、一度立ち止まって他社の提案プランを見てみる事をおすすめします!
既に工事が始まっている場合の間取り変更は難しいですが、そうでない場合はまだ全然間に合います!間取り設計がしっくり来ていないのに、そのままマイホーム計画を進めてしまったら…きっと一生後悔する事になるかもしれません。
数千万円の買い物です。後悔しない為にもまだ間に合う方は一度立ち止まって、他社のアイデアや提案を聞いてみるべきです。色々なハウスメーカーの提案やアイデアを見て知見を広げる事で理想のマイホームを実現出来る確率が大きく上昇する事になります!
※当サイトは可能な限り正確な情報を掲載してますが、その内容の正確性や安全性を保証するものではありません。
※当サイトは提携する企業のPR情報が含まれますが、それにより評価やランキングが変動することはありません。